やっぱり見に行ってしまいました。「ブレードランナー2049」。
映画館がダダゴミする土・日とは違い、平日なので人もそこそこで、いい座席も選べて映画を満喫できました。
前作映画「ブレードランナー」が公開されたのは1982年(昭和57年)のことですが、当時のSF映画と言えば「スターウォーズ」や「宇宙空母ギャラクティカ」等の戦争ドンパチのスペースオペラ的な作品が脚光を浴びていた中、
「ブレードランナー」は、暗くてゴミゴミした世界観や残虐なシーンはあっても、決して華やかな戦闘シーンはない。
そんな作品ですから、公開当時は当然イマイチでした。
が、そのうちに評判が広がり、根強いファンを持ち、その後のメディアに大きな影響を及ぼすSF映画になりました。
アニメ「装甲騎兵ボトムズ」の酸の雨が降る暗いウドの街は、ブレードランナーの世界とかぶります。

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過酷で危険な労働を人間の代わりをする為にタイレル社によって製造される“レプリカント”という人造人間。
人間よりも力や運動の能力に優れたレプリカントですが、寿命は4年しかありません。
自由を求めて人間社会に潜伏したレプリカントたちを処分するのが「ブレードランナー」の役目。
「ブレードランナー2049」では、レプリカント製造は法律で禁止され、タイレル社は倒産して無くなっていましたが、科学者のウォレスが合成食料の技術を使って世界の食糧危機を救い、地位と名声により政治家を動かし、レプリカント禁止法を廃案にして、再びより従順で寿命制御出来るレプリカントの製造を始めています。
本編の主人公、レプリカントでブレードランナー「K」の任務は旧型のレプリカントの“解任”(処刑)です。
今回の「ブレードランナー2049」では、逃亡してロサンゼルス郊外で合成農場を営んでいる旧型のレプリカントの“解任”にKが向かうところから始まり、前作の「ブレードランナー」で、ハリソン・フォードが演じたブレードランナーのデッカードと恋愛関係となったレプリカントのレイチェルの逃亡後の話が絡まってきます。
前作の「ブレードランナー」で、タイレル博士が言っていた「レイチェルは特別だ」のセリフがず~~~っと、引っかかっていたのですが、今回の「ブレードランナー2049」を観て、そういう事だったのかという謎が解けました。
エンドロールが終わり、明るくなった映画館を見渡すと、前に観た映画「斉木楠雄のψ難」の客層とは明らかに違い、
観客は40代~60代の人が大半でした。「ブレードランナー」から「ブレードランナー2049」の年月を感じさせます。
帰りがけに「なんか、迫力に欠けたなぁ~」という声も聞こえてきましたが、人間とはどういう事なのかを問いかけるような映画だったので、あのエンディングで良かったと思います。
主人公のKが自宅で家庭用AIのホログラムを恋人として心のよりどころとしていたのが、未来のオタクっぽかったです。
しかし、思えば自分も含めてブラック企業で働くサラリーマンは、みんなレプリカントのようなものじゃないのかと思う今日この頃。