Sさんは第六形態

これはちょっとスゴイ、ちょっとイイナァと思ったことを書いていきます。

東本 昌平氏の「雨はこれから」は中年ライダーのバイブルとなるか?

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昔はバイクに求めたのは“速さ”だった。


中学・高校時代は少年マガジンに連載していたしげの秀一氏「バリバリ伝説」がバイブルでした。

www.s-san.life

 

バイクの免許をまだ持っていなかったときは、友人と一緒に自転車で“チャリダー”として峠の下りを「カメ!カメ!」と叫びながら攻めていた時もありました。


20代前半の頃、ヤマハYSR80ホンダNSR50のミニバイクで名阪スポーツランド生駒サーキット(スポーツランド生駒)で走ったり草レースなんかもしました。


この頃は普段の足はスズキRGV250γ(ガンマ)だったので、やっぱりバイクは速くなくてはという思い込みがあり、そんなときに目にしたのが東本 昌平氏「キリン」でした。

 

キリン(1) (ヤングキングコミックス)

キリン(1) (ヤングキングコミックス)

 

 

作者の名前の東本を「ヒガシモト」かと、ズーッと思っていたのですが「ハルモト」だったと、ここ最近に知って、ちょっとカルチャーショックでした。


「キリン POINT OF NO RETURN!」『ミスターバイクBG』で連載されていたバイクマンガで、真木 蔵人さん主演で実写映画化もされてます。

 

 
スズキGSX1100S“カタナ”に乗る中年ライダーの主人公が「デカ尻女」と自ら命名する因縁のポルシェ・カレラをバイクでブチ抜くことに執着し、公道の非合法の四輪対二輪のバトルに突入するというストーリー。


当時、単行本を持っていたので友達に貸したこともあったんですが、友達の感想は「吹き出しのセリフより、車やバイクの走行シーンや擬音だけでページの大半使ってるマンガは初めて読んだ」でした。


確かにこのマンガの見せ場は車とバイクのバトルシーンなのでしょうがない。


車やバイクの効果音や登場人物のバイク乗りのセリフの言い回しや描写はリアルです。


50歳を過ぎた今、また沸々とバイクへの思いが甦ってきましたが、昔みたいにバイク=速さでは、もう無いです。


そんな時に本屋で目にしたのが同氏が『ミスターバイクBG』で連載している単行本「雨はこれから」で、即買いしてしまいました。

 

雨は これから  vol.1 (Motor Magazine Mook)

雨は これから vol.1 (Motor Magazine Mook)

  • 作者: 東本昌平,「雨はこれから」製作委員会
  • 出版社/メーカー: モーターマガジン社
  • 発売日: 2016/09/29
  • メディア: ムック
  • この商品を含むブログを見る
 

 
同じバイクマンガで同じ作者でも、「雨はこれから」には過激なバトルシーンはありません。


主人公はテレビ局を中途退社したカスタムされたヤマハSR400に乗る中年ライダーで、何故かマンガを描いて生計を立てようとしています。


主人公の周りで大変な出来事が起こるわけでなく、どちらかというとただのオヤジです。愛車のSR400にしても物語の前面に出るわけでなく、完全に普段の“足”として描かれています。


短編集といった感じで、昔なじみのバイク屋の主人やコーヒーショップのマスターとの何気ない会話や、何故か主人公を慕って絡んでくる若い女性ライダーや他のバイク乗り達とのまったりとした展開でストーリーが進んでいきます。


「キリン」とは真逆のようなバイクマンガですが、自分も歳をとったのか、主人公と共感してしまうところもあり、物語の空気が妙に気に入ってしまい何度も読み返しました。


2巻もいつの間にか出ていて、即買いしました。

雨は これから vol.2 (Motor Magazine Mook)

雨は これから vol.2 (Motor Magazine Mook)

 

 

ストーリー的には1巻とそれほど大きく変わりませんが、なぜ、主人公のもとに若い女性ライダーが転がりこんで来たのかがわかります。


まあ、現実には50もとっくに過ぎたオッサンに若い女の子が興味を持って近づいて来ることなんて無いでしょうが、願望的にはありですね。


1巻の表紙は主人公が乗るカスタムSR400でしたが、2巻の表紙はホンダCB250Tだったんですが、劇中に出てきたかな?何で?と思ったんですが、読み返すとちゃんと物語の中に出てました。