昔、アメリカの70年代の映画の中でよく見かけたハーレー・ダビットソンの“チョッパー”や後輪を改造した“トライク”という3輪車に憧れたました。
当時、特に三輪で走るトライクのイメージは映画の影響もあってか、向こう(アメリカ)の暴走族しか乗らない乗り物だと思っていました。
マンガでは望月 三起也先生の「ワイルド7」なんかにもトライクは出ていたように思います。トライク=ワイルドなイメージなんですね。
映画の「ワイルド7」に登場もヤマハのV-MAXのトライクが出ていたようです。
日本にはなじみの無い乗り物かと思っていましたが、個人的観測では“ITバブル”の頃くらいから、でっかい四駆のハマーと共にチラホラとトライクに乗ってる人を見かけるようになったように思います。
偏見かもしれませんが、乗ってるオーナーを見ていると、“チョイ悪”っぽい、いかにもバブリーな方々が多かったような記憶があります。
最近は、日本仕様というか、250ccくらいのバイクやスクーターをトライクにした小型のエンジンのモノも目にするようになりましたが、普及に伴って、トライクの事故も多くなっているようです。
ヘルメット無しでも乗れて、止まっている時も自立しているので安定感があるので、とても便利な乗り物のように見えるトライクですが、意外にその特性を知らずに乗ると痛い目に合うようです。
・トライクはこんなに便利な乗り物
トライク(Trike)はオートバイの前輪または後輪に車輪を二つ取り付けた「三輪バイク」のことを言います。
見た目はバイクに近いので車両登録時に適用される道路運送車両法では「側車付オートバイ」または「側車付軽二輪」と言う事になるので、250cc以下のトライクにはバイクと同様、車検がありません。
いっぽう、道路交通法では「自動車」のほうに分類されるので、トライクは普通自動車の運転免許で乗ることが出来て、ヘルメット着用義務ががないという自動車あつかいです。
逆に自動二輪の免許では乗れません。
バイクはちょっとそこまで出かける時にもヘルメットをかぶらないといけないので面倒くさいですが、トライクなら、またがってすぐにそのままエンジンかけて走り出せます。
まさに「いいとこ取り」です。
でも、体むき出しで走るので、ヘルメットも付けないで、いざ事故った時は・・・。
・トライクの長所と短所
トライクの長所は、先にもお伝えしたようにバイクの免許がなくても、自動車の運転免許でヘルメットをかぶらなくても乗れること。
短所は、気軽に乗れるように思えるトライクですが、意外と運転は難しいことにあります。
3輪なので停車時でも自立して転倒しないトライクですが、3輪という構造ゆえに、バイクのように傾けて曲がることが出来ず、ハンドルを切って曲がらなければいけないので、コーナー手前で十分に減速していないと曲がり切れないケースがあります。
(トライクの中にはバイクの様に傾けて曲がれるリーニングトライクもあります。)
・トライクの特性を知らずして購入するなかれ
ヘルメットを着用せずに乗れるという便利さもあるトライクですが、トライクの普及に務める業界団体では、「オートバイと同様に体がむき出しになるため、必ずヘルメットを着用してほしい」と訴えています。
また、直進安定性はいいトライクですが、コーナーを曲がり切れずに道路から外れて崖下に転落したり、民家の塀や壁に激突するという事故が多発しているようです。
いずれの事故もヘルメットを着用していなかった為に死亡事故になったケースがあります。
新車だと200万~300万円くらいするトライクですが、ヤフオクなんかでも中古車がけっこう出回るようになり、小型のトライクだとリーズナブルな価格で購入出来るのですが、購入をお考えなら、上記のようなことは最低限心得ておきましょう。
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