アマゾンプライムの会員になると、アマゾンビデオでプライム会員限定で無料で映画やビデオ作品を見ることが出来るので、休日はもっぱらプライムで映画鑑賞してます。
新しい作品を片っ端から見ようと思って購入したFire HD8タブレットですが、自分でも意外に昔見た作品を好んで見ていることに気が付きました。
この前見たのが1982年公開の角川映画「汚れた英雄」です。
当時は高校生だったように思うのですが、バイクにはむちゃくちゃ興味あったし乗りたくて仕方なかったもんで、絶対この映画見に行きたかったんだけど、行かなかった映画の一つです。(なんで行かなかったかは覚えてません)
映画の主題歌のローズマリー・バトラーが歌う汚れた英雄(riding high )もかっこいい曲でした。
原作は大薮 春彦氏の同名ハードボイルド小説なんですが、小説も1回読んだんですが、映画と小説ではあらすじや背景がだいぶ違ってます。
まあ、2時間ちょっとの映画作品に小説の物語すべてを詰め込むことは不可能だからしょうがないでしょう。
バイクのロードレースを扱った映画って今も昔もあまり見ないんで「汚れた英雄」はけっこう貴重な作品じゃないかと思います。
当時のヤマハの主力GPマシンのYZR500やTZ500によるレースのバトルシーンはFire HD8タブレットの小さな画面で見ても迫力あります。スポーツランドSUGOで撮影されてます。
主人公の北野 晶夫を草刈 正雄さんが演じてますが、レースシーンのスタントを当時現役のロードレーサーだった平 忠彦選手がやってるのも感動です。
この頃の平 忠彦選手のかぶっていたアライのヘルメットデザイン「タイラ・レプリカ」はヤマハに乗ってたライダー達の間で流行りました。スズキに乗ってた私でさえタイラ・レプリカかぶってました(^_^;(カラーの配色が好みだったものでつい)
映画では国内500ccロードレースのチャンピオンシップをかけてプライベーターで挑む北野 晶夫を描いてます。プライベーターである晶夫のレースの資金源はその美貌と強靭な肉体を活かしセレブ女性のパトロンから調達するというこの辺は小説と設定は同じです。
改めて映画を見直してみると北野 晶夫のチームのメカニック夫婦を奥田英二さんと浅野温子さんが演じていたのには新たな発見でした。
最終的に国内のチャンピオンシップを手に入れた北野 晶夫は世界GPに挑んで行くというところで映画はエンドロール。字幕で世界GP何戦目かで死亡となります。
小説の「汚れた英雄」の北野 晶夫は2輪から4輪レースに転向して自分もそろそろ引退かなぁ・・・と考え始めて参戦したル・マン24時間耐久レース中の事故で死亡します。
小説のほうは戦後間もない、まだ進駐軍がいる高度経済成長期に向かう日本を背景に描かれていて、有名な浅間山バイクレースやマン島TTレース、当時の実名のライダーや有名人のこと、まだ日本のホンダ・ヤマハ・スズキが欧州メーカーに追いつき、追い越そうとする様を読み取ることが出来ます。
東洋のロメオと呼ばれ、セレブ女性を利用し貴族の称号まで手に入れ、のし上がっていく主人公と欧州での優雅な生活スタイルは勉強になります!
(バイアスロンとう競技はこの小説で知りました。)
小説もまた読み返したい作品です。実家にまだ残ってるかな?

汚れた英雄 第1巻(野望篇) (角川文庫 緑 362-29)
- 作者: 大薮春彦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 1979/08
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (6件) を見る